壊れたHDDの処分に EaseUS Partition Master Proは利用できませんでした。
※この記事では、製品のプロダクトIDを入手して動作確認をした結果を記載しております。
先日、HDDが故障寸前の状態でパソコンを利用しており、EaseUS Disk Copyを利用してHDDのクローンを作成してデータをコピーしたHDDに交換することで動作が正常に戻ったという記事を書きました。
今度は、交換した壊れまくっているHDDの取り扱いについて困ることになります。
以前、EaseUS Data Recovery というデータ復旧ソフトを利用したことで理解できましたが、これらのソフトを利用することで、かなりの精度でデーターの復元ができることが確認できました。
普段のパソコンの使い方として、ゴミ箱に不要データを入れて、空にする、とすればデーターは消えていると思いがちですが、実は消えておらず、復元しようと思えば、復元できてしまうという事実があります。このことが大切です。
つまり、「ディスクを交換したからもういらないや、燃えないゴミでポイ!」なんてしてしまうと、それを拾った人がデーター復元ソフト等を持ち出して中身をみようと思えば見えてしまう可能性があるということです。
廃棄したHDDをほかのパソコンにつけて、起動がうまくいけば、色々なことをごにょごにょして何とかWindowsにログインできるようになってしまうと、WindowsやOfficeのプロダクトIDを調べたり、ブラウザの閲覧履歴を確認したり、場合によってはそういう関連した保存情報を何とか抜き取って再利用する、という、そこまでやってしまうと犯罪になりますが、可能性としては考えられるわけです。
では、どうするか。
今回は、私が交換した交換済み不良HDDを用いて、かつ、おなじみ、EaseUS社のソフトを利用してこの課題に対応できないか、確認してみます。
利用するソフトウェアは、「EaseUS Partition Master」です。
EaseUS Partition Master とはいったいどういうソフトウェアなのか。
早い話が、パーティション管理ソフトという部類のソフトウェアです。パーティションと言いうのは、物理的なHDDやSSDを論理的な単位に区切ってWindowsから使えるようにするわけですが、その区分けを管理するソフトウェアということですね。
いつもの、バームクーヘンの例でいうと、例えば、200GBのバームクーヘンを100GB、2つの論理パーテイションに分けて利用していたけども、理由があって、これを200GBの1つのパーティションにしたい、あるいは、100GBのパーティションを50GB のそれの2つに分けたい、など、利用状況に応じて色々な要望が出てくる場合があります。
あらゆるこういう状況に対応できるソフトウェアが EaseUS Partition Masterです。ほかにもソフトはあると思いますが、一番最初に取り扱った データー復旧ソフト 「EaseUS Data Recovery」がよかったので、そのまま EaseUS のソフトウェアということで、こちらを利用します。
今回の EaseUS Partition Masterは、このパーティション管理以外にも、色々な機能があるようです。これを確認するという意味でも、こちらを試してみます。
EaseUS Partition Masterのインストール
まずは、以下のURLから epm_trial_installer.8948.exe をダウンロードします。
ダウンロードした epm_trial_installer.8948.exe を実行します。
カスタムインストールを開くと、いつものように、インストール先のパス等を個別に指定できます。
「今すぐインストールする」をクリックすると、インストールが始まります。ソフトウェアに更新がある場合を想定してアップデートのチェックが実行されてからインストールが始まります。
以下の画面が出たら、インストールは完了です。「今すぐ始める」をクリックします。
以下のような画面が表示されます。実装されているHDDの一覧などが出てきます。
ここで判明するのですが、「EaseUS Partition Master」は、パーティションマネージャーだけでなく、非常に多くの機能を持ってることがわかります。
・ディスカバリー
ディスカバリーを開くと、HDDに関して実施可能な色々な機能が出てきます。
- ディスクベンチマーク
- 重複ファイルクリーナー
- ディスククリーンアップ
- データ復旧
- データバックアップ
- データ移行
- ファイル修復
- データ抹消
- ポータブルWindows
- スペース分析ツール
- アプリ移行
- ファイル完全削除
- ドライバー更新
各機能は詳細取り上げませんが、HDDに特化しない(ポータブルWindowsとか)様々な機能があります。
・パーティションマネージャー
今回、私がメインで触れてきた機能です。パーティションを管理するための機能です。今このパソコンには、HDD320GBが1台接続されていて、今の状態が表示されています。
ちなみに、ドライブレター(C:とか)がない、149.84GBの領域は使っていませんが、ファイルシステムを指定しているので、使える状態ではあります。
・ディスククローン
これは、HDDのクローンをつくるための機能です。今、このパソコンはWindows10 Pro 64bitなので、それに対するOSのみのクローンなのか、HDD全部の移行なのか、他にもパーティション単位のクローンを作ることができます。
・ディスクコンバーター
各種、パーティションの変換やブートレコードの変換も可能です。私のノートパソコンの場合はあまり意識することのないような内容ですが、気にされる方もいると思います。このあたりの内容についても対応しています。
パーティションには、それ自体にも種類があり、ダイナミックディスクとベーシックディスクなどがあります。この違いについては、EaseUS社のページにも詳しく書かれています。
また、GPTとMBRの違いについても、同じく、EaseUS社のページに詳しく書かれています。
・パーティション復元
失われたパーティションを復元する機能です。今ここでは、表示されていませんが、おそらくディスクが壊れている場合等に、壊れた領域として表示され、かつ、復元作業ができるものと思われます。ただ、物理的に壊れてしまっていたら、それも難しいのかな。
・ブータブルメディア
ブータブルメディアの作成を行える機能です。unetbootinなどもありますので、おまけ機能なのかなと感じました。
・ツールキット
ツールキットは、他のおまけ機能と言えるものが色々あります。
この中で興味があったのは、「パスワードの解除」というものです。『起動可能なUSBドライブを作成し、それを使用して別のコンピュータのWindowsパスワードをクリアします』とありますのが、あくまでドメイン環境下ではない単独のパソコンのパスワードがわからなくなってしまったときの応急措置として使うものだとは思いますが、使い方を間違えることがないようにしたいと考えましたね。
機能としては、ものすごく豊富です。
ここで、1つ疑問に思いましたが、「ディスククローン」の部分で、先日取り上げた「EaseUS Disk Copy」と同じ機能ではないか、と思ったのですが、やはりそうです。機能自体はおそらくほぼ同じです。しかし、価格は「EaseUS Disk Copy Pro」が2390円/1カ月 税別 であるのに対して、「EaseUS Partition Master Pro」は、3590円/1カ月 税別なので、色々HDDに対して不安がある人は、「EaseUS Partition Master Pro」を選ぶのもありだと思います。
処分するHDDを復元不可能にしたいができない。
今回、私がやりたいのは、廃棄するHDDのデーターを復元不可能にしたいということなので、まずは、USBで外付けHDDを繋げます。
HDDをつなげた状態で、EaseUS Partition Master Proを起動して、ディスカバリーから、「データ抹消」を選びます。
すると、以下のような画面が表示されます。
この製品で気を付けなければならないのは、「EaseUS Partition Master Pro」と、ディスカバリーの中で、「Free」と記載されていないものについては、別途、ライセンスを払わないと使えないということです。
つまり、
EaseUS Partition Master Pro :3590円/1カ月税別 で支払う必要があり、
さらに、ディスカバリーのアプリ(例えば、「データ抹消」等)を使おうとすると、もう
1ライセンス分(3590円/1カ月税別)を支払わないと、ディスカバリーのアプリは使わせてもらえないということです(プロダクトキーは別です)。
言い換えると、Windowsを買ったけど、メモ帳はただで使えるけど、explorerを起動するには、べつでライセンスを買わないとだめだよ?って言われているようなものです。
お金が倍かかるということですね。倍で終わればいいですが、他の機能を使おうとしたら、また一定金額を要求されるかも知れません。
他の人はどうか知りませんが、私が一番気にしていた、データ消去作業が、ソフトを購入しても使えないということは致命的な欠点だと言わざる負えません。
結果、HDD廃棄に 「 EaseUS Partition Master 」は使えません。
操作性はいいので、HDDのクローンを作ったり、復旧のイメージを作成したり、Linuxブートディスクを作ったりするのはいいですが、正直、EaseUS Partition Masterでなくてもできます。
結果、「EaseUS Partition Master Pro」はお勧めできるソフトではないと思います。
EaseUS Partition Master Proについて
- 費用(ライセンス)の構成が不明確。
- ソフトウェアの中のソフト利用(別機能)を使う場合は、別途費用が必要。
- 使おうとする機能を使うまでにいくらかかるかがわからない。無尽蔵にむしられる可能性あり。
- HDD廃棄の前にデータ消去として使うソフトウェアとしては不適格
お金持ちの方で検証好きな人に結果を教えてもらいたいです。
HDDクローン以外の機能については、やろうと思えば出回っているフリーソフトウェア等で実現可能なため、人によってはそこまで必要性を感じない可能性あり。
EaseUS Disk Copyがあれば、あまり必要性はないかも知れません。(あくまで私個人的な意見です)
今回の検証で得られた結果は非常に残念です。
最後に
気持ちが悪いのですが、アップデーターか何かのプロセスのようなものが動いているのです。
アクティブな接続
プロトコル ローカル アドレス 外部アドレス 状態
TCP 192.168.128.103:50285 142.250.157.188:443 ESTABLISHED
[ensserver.exe]
でも、CPUの使用率は高くありません。
142.250.157.188 って誰って話ですが、引くと以下の通りです。
nslookup 142.250.157.188
サーバー: UnKnown
Address: fe80::c412:3cff:fe22:cb1a
名前: ta-in-f188.1e100.net
Address: 142.250.157.188
1e100.netって誰って話。
Domain Name: 1E100.NET
Registry Domain ID: 1570253561_DOMAIN_NET-VRSN
Registrar WHOIS Server: whois.markmonitor.com
Registrar URL: http://www.markmonitor.com
Updated Date: 2023-08-24T09:51:56Z
Creation Date: 2009-09-25T05:40:03Z
Registry Expiry Date: 2024-09-25T05:40:03Z
Registrar: MarkMonitor Inc.
Registrar IANA ID: 292
>>> Last update of whois database: 2024-01-21T05:31:19Z <<<
マークモニターってところがレジスタっぽいですよ。
で、結局このホストってどこにいるんだろうかってことで、とあるところから確認してみますと。
すると、とあるISPからすぐにgoogle (AS15169)に抜けていきました。GCPか何かでしょうか。
どのみち機能していないみたいなので、薄気味悪いですね。
誰かの参考になれば幸いです。
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